高層天気図の利用法
大塚 龍蔵 著 A5 163頁
定価2,240円(本体2,134円)
大空に至る天気現象を立体的に理解する上で、どうしても高層天気図に関する知識が必要となってきます。
本書では様々な気象状況に対応して、高層天気図をいかに利用し、予報の精度が上げられるかを、分かりやすく解説しています。また、高層天気図の意味するところやその見方を学習することが出来ます。
地上天気図だけでは理解できない天気現象も高層天気図によって、その原因を把握することができます。
冬季には大陸の冷たい高気圧が張り出してきて、日本列島を大寒波が襲うということがありますが、地上天気図だけでその規模や、雪の降り具合を予測するのは大変難しいのです。
それには高層天気図による寒気の追跡や等高線の変化などに着眼することが必要です。
静止気象衛星による観測で、地球上の雲の分布やその変化が分かるようになりました。
また、数値予報の理論のもとに、大型の電子計算機を駆使して、予想天気図や多くの補助図が作成されるようになった現在でも、多くの観測データを記入して作成される高層天気図は地上天気図とともに、毎日の天気を診断する上に欠かせない重要な役割を持っております。
静止気象衛星のめざましい成果も、天気図(地上天気図と高層天気図)と表裏一体になって、はじめて大きな威力を発揮していると言えます。
本書の各項目における説明は、専門的に難しい内容も興味深く、しかも応用面を主眼として要領よくまとめています。
地上天気図とともに、高層天気図の知識を通して天気現象をよく理解し、自らの利用を望んでいる人々に利用していただきたい書です。
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