スカイスポ−ツのための気象学
山内 豊樹 著 A5 135頁
定価1,575円(本体1,500円)
気象予報士でパラグライダーP証のライセンスを持つ著者が、自らのフライト経験からフライト現場に主眼を置いた書籍です。
スカイスポーツを安全に楽しむ為には、気象の理解は絶対不可欠なものです。また、これからスカイスポーツを楽しむ方にもお薦めです。
スカイスポーツの世界は広いです。飛ばして楽しむ模型飛行機から、人が乗って操縦するものまで多種多様です。
その中でもやはり人が乗って操縦するものが、スカイスポーツの醍醐味といえます。
人が乗って操縦する分野も数が大変多く、思いつくだけでも人力飛行機、バラグライダー、ハンググライダー、グライダー、気球、パラシュート、マイクロライト、ジャイロプレーンなどなど・・・。
軽飛行機も含めると、実に多種多様なフライトが行われています。そして、これらのフライトは。動力によるものと無動力で大気の流れを捕らえて行うものに分けることが出来ます。
いずれの場合でも、スカイスポーツは良好な気象条件の下、有視界飛行が原則です。
このため、どちらの場合も気象の理解は必要不可欠ですが、バラグライダー・ハンググライダー・グライダー等による無動力飛行や気球の場合は、さらに大気の変化を十分理解し、大気を捉える知識と技術が無いと持続的なフライトを楽しむことが出来ません。
天気は千変万化、常に変化し、その行方はカオスの闇の中というのは昔の事です。天気は規則性を持って変化するもので、その規則性の一端を理解するだけでも、フライトできるチャンスは確実に増えます。
そして、身近な天気から気象の原理原則を理解する事により、技術のレベルは確実に上がり、高度な飛行も可能になります。
そのためには気象資料から
・ 好天気を予知し、フライトの準備をする。
・ 大気の諸現象を理解し、フライトに活用する。
・ 悪天候を予知し、これを避ける。
ことが、スカイスポーツを楽しむために必要不可欠の事です。
スカイスポーツにおいては、他のスポーツに増して安全への配慮が重要です。気象知識が不十分なため、天気の変化を認識できず、悪天に翻弄され、急激な気象変化に対処する知識が不十分であったために負傷事故、時には死亡事故が生じています。
本書は、特にバラグライダー・ハンググライダー・グライダー等の無動力飛行や気球によるフライアーのために、これらの情報を入手し理解・活用できる教科書として最適です。
また、スカイスポーツを安全に、フライトを充分楽しめるように、空を飛ぶために不可欠で有益な知識を得るために、スカイスポーツの場となる下層大気、主として高度3,000m以下で生じる気象現象にスポットを当てて解説されています。
著者のフライトの経験も含め、空気力学や気象学をべ一スに、フライト現場での気象に主眼を置き、スカイスポーツを実践する人の立場から、気象の何たるかを解明するように心がけてまとめてあります。
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